面白い本を読みました。
それが、スタンフォード大学の教授がかkれた、「権力を握る人の法則」。
この本を読んだきっかけは、以前読んだ「美人の正体」という本で、女性は権力のある男に弱いということを学び、
と疑問に感じ、その方法論が書かれた本を探していたからです。
コックスとフィッシャー(2009)は、「モテる男の職業とはなにか?」について研究しました。
すると、医師やCEO、王など、経済的地位の高い職業がランクインしていることがわかりました。
スタンフォード大学の教授が書いただけあって、すべて科学的根拠をもとにした内容で、信頼でき、なおかつ常識を覆す内容でした。
・頭が良ければ出世できる
・誠実に、正直に働くのが大事
そう考えているなら、この本の内容が、価値観をぶっ壊してくれる「始まりの一冊」になるでしょう。
権力を握るメリット
方法をお伝えする前に、あなたのモチベーションを高めるため、「権力を握るメリット」をお伝えします。
それは、以下の2つ。
・ストレスフリーになる
・健康にいい
・金持ちになれる
1つずつ見ていきましょう。
ストレスフリー
地位の低い人ほど、上からの規制が多く、仕事で自由に立ち回ることができません。
逆に言えば、地位の高い権力を持つ人は、自分で身の回りのことをコントロールできるようになります。
よって、ストレスフリーに仕事をすることができるのです。
健康にいい
地位の高さと健康度には相関関係があります。
「地位に低い人に比べ、地位の高い人は死亡率が4分の1」という研究結果もあります。
金持ちになれる
お金がなくても、権力のある地位についていれば、スケールの大きな仕事のチャンスを得られやすい。
たとえば、ニューヨーク市長を務めたルディ・ジュリアーニは、セキュリティ関係のコンサルティング会社を設立し、会社経営と講演料の両方で、あっという間に前より裕福になりました。
また、クリントンが大統領の任期を終えた時、クリントンは夫妻そろっては文無しに近い状態でした。
しかし、有名かつ広い人脈を持っていたことを活かし、その後8年間で1億900万ドルを稼いだのです。
主に講演料と著書の印税収入、投資のチャンスを掴んだ日のが理由です。
これらは権力によって高い地位を確保していなければ、できなかったことです。
権力がないと…
逆に、権力がないと、あなたに多くの悪影響があります。
「出世なんかせず、おれは気楽に働きたいよ」と思うかもしれません。僕もそう思っていました。
しかし、権力を持てなければ、気楽に働くどころか、精神的に悪影響があります。
具体的には、以下のとおり。
・死亡率が高まる
・縮こまった態度になる
・モテない
1つずつ見ていきましょう。
死亡率が高まる
疫学研究者マイケル・マーモットの地位と死亡率に関する研究は、驚くべき結果になりました。
イギリスの中央官庁で働く公務員1万8千人を対象にした長期的研究の結果、ヒエラルキーの底辺にいる人は、頂点にいる人と比べ、死亡率が4倍も高いことが判明したのです。
喫煙や肥満といったリスクファクターや両親の寿命といった要因を差し引いても、この傾向は変わらなかったそうです。
自分の状況を自分でどうにかできる方が心身の健康によいのであり、「社会的環境から成人の死亡率を予測することは可能だ」とマーモットは結論づけています。
縮こまった態度になる
社会心理学者のキャメロン・アンダーソンとジェニファー・バーダルによれば、権力をあまり持っていない人や持っていないと感じている人は「非言語的な抑制行動」をとりがちだといいます。
わかりやすく言うと、低姿勢になり、肩をすぼめて縮こまり、動作も小さく弱々しくなります。
モテない
上記の事例を踏まえれば、モテない男性になってしまうことは明白でしょう。
権力者しかモテないというわけではありません。
が、権力の低い地位に留まるのは、当ブログの読者にとって、正しい選択とはいえません。
権力を握るためのアクションプラン
では、具体的にどうすればいいでしょうか。
一般的には、リーダーの振る舞いとして、
良心に従え、誠実であれ、本音で話せ、控えめに謙虚にふるまえ、強引なやり口は慎め、汚い手は使うな
といったことが言われています。
しかし、本書はそれを「願望に基づく処方箋」と表現します。
つまり、「理想論に過ぎない」ということ。
多くの研究や取材をもとに、「実際にはどうなのか」、「実際に権力を手にしてきた人たちはなにをやってきたのか」。
それを本書のなかから、3つに厳選してご紹介します。
・目立つ
・上司に気に入られる
・話の主導権を握る
1つずつ見ていきましょう。
目立つ
記憶に残るような行動を取りましょう。
自分を全面に押し出しましょう。
謙虚でいてはいけません。
イスラエルのゴルダ・メイア元首相はこんな名言を残しています。
まだそれほど偉大ではないのに、そんなに謙遜することはない。
自己演出が大事です。
すぐれた見た目をつくり、堂々と自信のある態度をとって積極的に自己主張しましょう。
著者の大学の教え子ジョンは、この教えを素直に実践し、就活で無双しました。
大手企業の採用担当者がキャンパスを訪問する日に、スタイリッシュなスーツに身を包み、グループ面談ではしっかり目を見て名乗り、自分から握手し、真ん中の席に座り、積極的に発言しました。
結果、ジョンは7社受けて7社から内定を得ました。
決して、ジョンはエリートだったわけではありません。
そのように振る舞っただけです。
入社後も目立つことが大事です。エネルギッシュに働きましょう。上司はそのような部下を昇進させることが多いそうです。
熱意は組織への忠誠や献身の表れと見なせるからです。
また、転職を繰り返すのではなく、同じ会社で長く働くことで、社内で賢く影響力を行使することができます。
1つの職務やスキルに絞り込んで全力投球することで、目立つ能力を得ることができて効果的です。
上司に気に入られろ
上司に直接「部下に何を期待しているのか」を尋ねてください。
上司にアドバイスを求めてください。
上司を褒めてください。
そう、上司に気に入られることが大事なのです。
あなたがいまの地位を確保し、さらに上へ行く確実な方法は、端的に言って上司をご機嫌にしておくことなのだ。
『権力を握る人の法則』より
話の主導権を握る
権力のある人は、会話の主導権を握ります。
方法は以下の2点。
話を遮る
相手の話にしっかり耳を傾けるのがええんや!
傾聴が大事なんや!
上記のように、コミュニケーションにおいて、「相手の話にしっかり耳を傾けるのが大事」と心がけている人は少なくないでしょう。
しかし、権力に関してはそうではありません。
多くの研究者が、会話分析という手法で、「話を遮ることが自分の力を感じさせ、力関係を有利にする」ことを実証しています。
たとえば、医者が患者の話を遮らずに最後まで聞くことはめったにないそうです。
やりすぎると問題ですが、話を遮ることも1つの権力を演出する手段であるとして、覚えておいて損はないでしょう。
怒る
「いいリーダーはいつも上機嫌」…ではありません。
ときには、「怒り」が有効な権力の演出になります。
ある研究によれば、怒りを表現する人は「支配力がある、強い、能力が高い、頭がいい」とみなされる傾向があるそうです。
参考として、「プロの俳優が政治家を演じ、テロに関して演説をする実験」をご紹介しましょう。
参加者の前で、一人は怒った様子で、もう一人は苦悩に満ちた様子で、まったく同じ演説をしました。
すると、怒っている方に投票するという参加者が多かったのです。
何か良くないことが起こった時、失望したりうなだれるくらいだったら、怒ったほうが得策です。
アメリカの陸軍軍人のパットン将軍は、「いつも鏡の前で憤怒の形相の練習をしていた」というエピソードをがあるくらいです。
内気な人の戦略
怒れ、話を遮れ、エネルギッシュに振る舞え、とか言われても、生まれつき内気でおとなしい性格だから、そんなふうに振る舞えない…
そう思う方もいるでしょう。
僕も内向型のHSP気質な人間ですから、上記のように振る舞うのは難易度が高い。
そこで、ジョン・ブラウン卿の戦略を役に立つはずなのでご紹介します。
ブラウンはイギリスの実業家。
10年以上にわたって石油メジャーBPのCEOを務めた人物です。
英国で最も優れた経営者に何度も選ばれています。
しかし彼は、「いかにもやり手のリーダー」といった見た目ではありませんでした。
身長が167センチと小柄で、話し方はやわらかで車校が苦手。
かなり内気な性格だったようです。
ブラウンは、いったいどうやって長期にわたって地位を維持できたのでしょうか?
結論から言えば、「自分の価値を上げ、希少性を高めた」。
ブラウンは、内気な性格を逆手にとりました。
スケジュールを注意深く管理し、めったに人と会いません。
幸運にも彼に会えた人は、ありがたいことだと感激します。
話をする機会が少ない分、「ブラウンと会って話をした」だけで、自慢できることになったのです。
ブラウンは内気でしたが、知性的だったので、その資質を少人数の会談でいかんなく発揮。社内外に名声がとどろき渡る結果となりました。
この、「価値を上げ、希少性を高める」という戦略は、内向的な人にとって効果的な戦略です。
人脈を広げない代わりに、自分自身を磨いて価値ある存在になり、たまに少人数の食事にだけ参加する。
自分自身をレアカードにしてしまいましょう。
おわりに
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