恋愛ブロガーのペンさん(@mens_lovers)です!
というあなたにぜひオススメしたいのが、『美人の正体』という本です。
この本では、『恋愛における外見の重要性』について、多数の実験を基にして解説されています。
タイトルに『美人』とあるので、女性の外見的魅力だけについて書かれた本かと思いきや、実態は『美人とハンサムの正体』、つまり男女両方の外見的魅力と恋愛の関係性について書かれた本でした!
ということで、この記事では『美人の正体』の内容について、男性の読者様に役立ちそうな部分を重点的に取り上げてご紹介していきます。
ウォルスター(1966)の
出会い系パーティ実験
1966年とかなり昔に行われた実験ですが、外見と恋愛の関係性について調べられた元祖となる実験ですので紹介させてください。
見た目の威力
実験の舞台は、大学の出会い系パーティ。
実験の流れは以下の通りです。
①集まった男女に「性格診断」と「外見的魅力度測定」を行う。
②ランダムに引き合わせた男女1組がペアとなって、2時間半パーティを楽しむ。
③パーティ終了後、「さっきのペアの相手ともう一度デートしたいか?」と尋ねる。
これで、参加者の「性格・外見」と「モテ度」の相関関係を測定することができるというわけ。
その結果、性格の良し悪しも、成績の良さもモテ度には関係ありませんでした。
ですが、外見については有意にモテ度と相関していたのです!
ウォルスターの実験は、多くの学者(おそらくイケメンではない)に衝撃をもたらしました。
他の学者が追試実験をするも…
ウォルスターの実験結果を疑う学者(おそらくイケメンではない)が、同じような実験を行って確かめたそうです。
ペンシルバニア州立大学(1968)の実験では、男女のペアを途中で自由に変えられるようにしてパーティ実験を行ないましたが、やはり外見的魅力に最もモテ度と相関がありました。
バーンら(1970)のコークデート実験では、男女の類似性と外見的魅力、どちらの方がモテにおいて重要なのかを調査。
この実験でも、「態度や性格の一致」よりも外見的魅力の方が重要という結果になりました。
バーンら実験では、外見的魅力が高いほど、相手に名前を覚えてもらいやすいということもわかっています。
マテス(1975)は、
ということで、少し趣向を変えた実験を行いました。
マテスは、「何回も同じ相手とデートを重ねていけば、だんだん外見の重要性は下がり、性格などの内面的魅力が重要になるのでは?」、という仮説を立てました。
マテスの実験では、引き合わせたペアに、『40分間のデート』を1週間ごとに5回行わせました。
しかし、マテスの仮説はハズレてしまいました。
外見的魅力が高い人は5回全てのデートで、外見的魅力が低い人よりも印象がよかったのです。
美人・ハンサムの方が好印象が長続きする理由
僕たちの心の中には、「他人に対して最初に抱いた印象を、なるべく変えないようにしよう」というバイアスが存在しています。
もし美人・ハンサムに「いい人」という印象を最初に抱いたとするなら。
その人が「いい行い」をすれば、「ああ、やっぱりこの人はいい人なんだな」と感じます。
仮にその人が「よくない行い」をしても、「今はちょっと機嫌が悪いのかな」と元の印象を変えないようにする。
よって、美人・ハンサムは初対面で好印象を与えやすく、さらにそれが長続きしやすい。
逆に言うと、外見の印象が良くない人に接した後に感じる「この人は悪い人」という印象も、時間が経ってもあまり変わらないということ。
見た目がいいとコミュ力も高い
イエール大学のファインゴールド(1992)が145本の論文を集めて分析した結果、「外見的魅力が高い人は低い人に比べて、より孤独感と社会的不安が少なく、人気と社会的スキルがある」ということがわかりました。
外見がいいと、コミュニケーションの面でも有利になるということですね。
なぜ美人は性格が悪いと言われるのか?
「美人は性格が悪い!」という説や偏見もありますよね。
本書によると、その説は明治時代に生まれたとされています。
明治時代には芸者上がりの美人が金持ちと結婚する、いわゆる玉の輿が盛んにありました。
それに脅威を受けた美人でない人が「美人は性格が悪い」という噂を流したから、というのが理由だそうです。
美人・ハンサムが頭もいい理由
学生の頃を思い返すと、学校の成績がいい人の中には、「美人・ハンサム」が多かった印象があります。
あなたも、そんなイメージがないですか?
その理由は、「周りから期待されることで成績が良くなるから」です。
美人・ハンサムほど教師から期待されやすい
まずは、クリスフォードとウォルスター(1973)の実験をご紹介します。
小学校教師に、『生徒についての情報が書かれた資料(顔写真付き)』を読ませ、知能指数・社交スキル・最終的な学歴の高さを予想させました。
資料には学校の成績と欠席日数が記されていました。
なお、この資料に書かれている内容は、平均よりもやや優秀な生徒のもので、内容はほとんど変わりません。
その結果、外見的魅力が高い生徒ほど、全ての面で、外見的魅力が低い生徒に比べて、高い期待をされていることがわかりました。
教師から期待されると成績がよくなる
ローゼンソールとジェイコブソン(1968)の実験では、ある小学校で知能検査を行いました。
「この検査は今後子どもがどれくらい伸びるかをテストするものです」と教師に伝え、今後伸びる可能性がある生徒の名前を何人か示しました。
その8ヶ月後、なんと「今後伸びる可能性がある」と教師に示された生徒の成績は本当に伸びていたんです!
さらに面白いことに、「今後伸びる可能性がある」と示した生徒は、実はテキトーにランダムで選出された生徒だったんです!
つまり、教師に期待されるだけで生徒の成績は伸びる。
まとめると、「外見的魅力が高い人が頭が良くなる」のは、以下のような理由があるからだと言えます。
魅力的に見える→先生に期待される→勉強を頑張る→成績が良くなる→さらに期待される→さらに勉強を頑張る→さらに成績がよくなる…
外見がいいと、こんな好循環スパイラルに入ることができるんですね。
美人顔・ハンサム顔の特徴
どういった顔なら美人・ハンサムと呼ばれるのか?
ゴールトン(1879)が「悪人の本質的な特徴を炙り出す」という目的で、犯罪者の顔を瞳の位置に合わせて何枚も重ねていったところ、なんと重ねるにつれてハンサムな顔ができあがっていきました。
顔写真を何枚も重ねることで、共通する部分は濃く、共通しない部分はどんどん薄くなっていく。
たとえば、珍しい位置にあるホクロはどんどん消えていく。
結果として、個性は消失し、平均的な部分が強調され、ハンサムな顔が出来上がったというわけです。
つまり、ハンサムとは、個性の少ない平均的な顔と言えます。
平均的な顔は、よく目にするので、単純接触効果が働きます。
単純接触効果とは、「人間は慣れ親しんだものに好意を抱く」という心理効果です。
進化論的な観点から言うと、「平均からズレている顔は、何らかの突然変異を持つシグナルになっている」という考え方もあるそうです。
突然変異は大体がマイナスなものなので、マイナスがない顔、つまり平均的な顔が好意的に受け取られるという考え方です。
肌の綺麗さは顔の対称性に匹敵する
ある実験では、画像加工技術を用い、
・「オリジナルの顔+肌」
・「平均顔+オリジナルの肌」
・「オリジナル顔+スベスベな肌」
・「平均顔+肌スベスベ」
の顔の画像を作り、それぞれの魅力度を比較しました。
結果、「平均顔+オリジナルの肌」と「オリジナル顔+スベスベな肌」では魅力度がほぼ変わりませんでした。
男性は女性に資源を提供できるかがカギ
ダンとサールズの実験では、男性は高級車に乗っている場合の方が魅力度を高く評価されました。
女性は男性の経済力を重視し、身につけている物や学歴から判断します。
なぜ経済力を重視するかというと、長期にわたり子供を育てていけるかどうかを判断するためです。
男はセクシーな美女を見ると金払いが良くなる?
ジャンセンズら(2011)の実験では、独身彼女無しの場合、セクシーな女性を見ると、ステータスシンボルとなる高価なアイテムに反応しやすくなるという結果が出ました。
キャバクラの客が散財してしまうのも、これが1つの原因かもしれません。
モテる職業
コックスとフィッシャー(2009)は、「モテる男の職業とはなにか?」について研究しました。
彼らは、女性が好むロマンス小説の登場人物の職業を分析。
ロマンス小説は女性の好みを実現したもの。
女性の憧れがストレートに現れています。
結果は、医師やCEO、王子、王など、経済的地位が高い職業ももちろん入っていましたが、カウボーイや兵士、ボディガード、保安官といった肉体的に優れた男性がつく職業も含まれていました。
なよなよ体型の男性はモテない
ディクソンら(2009)の研究によると、ウエストのくびれている男性は女性的に見られて魅力度が低かったそうです。
顔つきはやや女性的な方がモテる?
男らしい男が全女性からモテるかと言うと、そうでもないようです。
ペレットら(1998)の実験では、男性の平均顔を10~20%女性化させた顔が、最も魅力的だと判断されています。
マッチョな男性と中性的な男性、どちらが魅力的とされるのか?
マッチョな男は肉体的にも優れていますし、メンタルの強さも女性を守る力もあり、「中性的な男性よりも、女性からすると多くの面で魅力的なんじゃないの?」と思ってしまいます。
女性は、「マッチョな男性」を選ぶときと、「女性らしさを持っている男」を選ぶときの2種類の戦略があるそうな。
マッチョな男性を選ぶことにも、女性にとってリスクがあるようなんです。
男らしい男を選ぶリスク…生殖力が高く、やり逃げされる危険性がある
女性らしさのある男を選ぶ方が有利になる場合…長期的に子育てに協力してくれると判断される
リトルら(2001)の研究では、魅力度の高い女性ほど、男らしい男性を選ぶということがわかっています。
美女は魅力があるのでやり逃げされない自信があり、男側も美女を手放さないから、うまくいくとのこと。
性欲が強い女性は男らしい男が好き。
ウェリングら(2008)の実験によると、「自分は性欲が強い」と思っている女性ほど、男らしい顔の男性を魅力的と判断することがわかっています。
ウェインホースら(2005)の実験によると、ワンナイトラブに積極的に関心のある女性ほど、男らしい男性を好むという結果が出ています。
妊娠しやすい排卵期には男らしい男が好きになる
既婚の男性にとってはコワいお話です。
結婚している女性は、排卵期に、より男らしい男性に魅力を感じやすくなり、浮気したくなるそうです。
奥さんの浮気を防ぎたければ、男らしさを忘れないようにしましょう。
また、デュランテら(2008)の実験によると、女性は妊娠可能性が高くなると、露出度の高い服を選びやすくなることがわかっています。
つまり、
「露出度の高い女性には、男らしさをアピールすればモテやすくなる!」
ということでしょうか。
カップルは外見的魅力に釣り合いが取れている?
東京のカップル200組を対象にしたある調査では、男女の外見的魅力度にはある程度釣り合いが取れているが、手を繋いだり腕を組んだりしている「接触度の高いカップルは釣り合いが取れていない」ことが多いという結果が得られました。
つまり、野獣が美女を落としたかったら、積極的にボディタッチを取っていく必要があるということ。
ある実験ではカップルを9ヶ月間追跡調査しました。
結果、外見的魅力の釣り合っていないカップルは別れている確率が高かったものの、「同棲段階までいくと外見的魅力は関係なくなっている」ことがわかりました。
つまり、恋愛の初期・中期段階においては、外見的魅力が2人をつなぎとめる重要な要素ということですね。
主観的に、ハンサム・美人も完全に幸せかと言うとそうでもない
外見がいい人にも、意外と苦労はあるようです。
本書で紹介されていた「外見的魅力が高い人の悩み」を以下にまとめました。
・注目されることで、気が抜けない、リラックスできない感じに苦しめられる
・注目される分、陰口を叩かれやすい。美人やハンサムにはいじめられた経験を持つ人が少なくない。
(普通に振舞っているだけなのに、「かわい子ぶっている」「かっこつけている」と噂が立つ。)
・美人やハンサムは、恋愛市場において人気ではあるが、ハードルが高い分、あまり言い寄られない。
言い寄る側も、浮気のリスクを考慮するし、釣り合いが取れていない分、コストが高くつく。
・言い寄ってくる人は、長期的で真剣な付き合いを求めている人より、短期的な付き合いを求めてくる人が多い。
まとめ
やっぱり外見がいいと、全面的に有利みたいです。。
性格はいいわ、頭もいいわ、コミュ力はあるわで、ちょっと読んでて泣きそうになりますね。笑
ですが、ここまでハッキリ証拠を示されると、
「俺も頑張って外見を磨こう!」という気にさせられませんか?
本記事でも紹介したように、美肌、筋肉は後天的な努力でなんとかなる要素です。
この本が僕らに示しているのは、絶望ではなく希望です。
できることから始めてみましょう!
