この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
性的同意とは、「非強制性」、「対等性」、「非継続性」の3つの条件が揃った上での明確なイエスのことである。
「性的同意」という言葉を聞いたことはありますか?
最近では「#MeToo」騒動があり、日本でも性的同意に関する議論は加熱傾向にあります。
日本も、そろそろ「性的同意のない性行為が犯罪になるのではないか?」と言われています。
これから、性的同意に関する知識は、必須教養になっていきます。
ですが、難しく考える必要はありません。
この記事では、性的同意についてわかりやすく解説しています。
あなたの性的同意に関する理解が深まれば幸いです。
性的同意を一言で表すと…
性的同意について僕なりの知識を、以下の1行でまとめてみました。
性的同意とは、「非強制性」、「対等性」、「非継続性」の3つの条件が揃った上での明確なイエスのことである。
…このままだと、よくわかりませんよね。
ただ、記事を通して読んでいただければ、なんとなく腑に落ちていただけるかと思います。
イギリスの紅茶動画
性的同意をわかりやすく理解できるのが、イギリス警察が2015年に公開した紅茶の動画です。
性行為を「紅茶」に例えて、表現されており、性的同意の考え方についてわかりやすく理解できます。
まだ見たことがないと言う方は、ぜひ🔽の動画を再生してみてください。
日本語訳もついており、一番わかりやすく見れるものをチョイスしました。
動画のメッセージを文章でまとめたものが、以下です。
・あなたが紅茶を淹れてあげても、相手が飲む義務はありません。
・「紅茶はどう?」とあなたが聞いて、相手が「いただきます」と答えたにもかかわらず、いざあなたが紅茶を差し出すと「いらない」と言われることがあります。
・相手が酔っ払っていて意識がない時には紅茶を淹れないで。意識のない人は「紅茶を飲みたい」と思いません。
・相手が「紅茶を飲みたい!」と言った後に意識がなくなったら、紅茶を飲ませてはいけません。
意識不明の人は「紅茶を飲みたい」と思いません。
・「紅茶を飲みたい!」と言って飲みはじめ、飲んでいる最中に意識がなくなったら、紅茶を飲ませてはいけません。
・「紅茶を飲みたい」と先週言っていたとしても、常に紅茶を飲みたいわけではありません。
・紅茶と同じようにセックス も相手の同意・承認・納得が必要なのは当然のことです。
それぞれ具体的に性行為に当てはめて考えてみると、以下のようになります。
・あなたが紅茶を淹れてあげても、相手が飲む義務はありません。
たとえば…
→あなたがデートの後にホテルに女の子を連れていき、いい雰囲気を作っても、相手が断れば、してはいけない。
・「紅茶はどう?」とあなたが聞いて、相手が「いただきます」と答えたにもかかわらず、いざあなたが紅茶を差し出すと「いらない」と言われることがあります。
その場合でも、相手に紅茶を飲む義務はありません。
→あなたがデートの後に女の子を「ホテルに入ろう」と言ってOKを貰っても、いざというときに相手が断れば、してはいけません。
・相手が酔っ払っていて意識がない時には紅茶を淹れないで。意識のない人は「紅茶を飲みたい」と思いません。
→居酒屋から出て、女の子が意識がないレベルで酔っているとき、勝手にホテルに運び込んではいけません。
・相手が「紅茶を飲みたい!」と言った後に意識がなくなったら、紅茶を飲ませてはいけません。
意識不明の人は「紅茶を飲みたい」と思いません。
→相手からOKをもらったあとに、急に体調が悪くなって倒れたら、その状態の相手としてはいけません。
・「紅茶を飲みたい!」と言って飲みはじめ、飲んでいる最中に意識がなくなったら、紅茶を飲ませてはいけません。
→相手としている最中に相手の気分や体調が悪くなったら、そこでやめなければなりません。
・「紅茶を飲みたい」と先週言っていたとしても、常に紅茶を飲みたいわけではありません。
→先週のデートの終わりに、あなたが女の子をホテルに誘って、「生理だからまた今度ね!」と言われたとしても、次のデートで必ず相手もしたい気持ちでいるわけではありません。
明確なイエスが必要
性的同意を満たした状態というのは、相手の女性から「明確なイエス」をもらったときです。
ただ、僕たちは相手にいちいち同意を求めてイエスを求めるのを、わずらわしいと感じます。
理由は、ドラマや映画の影響も大きいでしょう。
たとえば、ゴールデンタイムのドラマでは、以下のような演出で性行為を表現します。
2人が布団でもぞもぞして気づいたら朝になって鳥がチュンチュン鳴いている。
こういう、「その場の雰囲気やニュアンスでなんとなく、性行為は始まる」という感覚が、僕らの頭の中に刷り込まれています。
性行為に同意を求めるのは、野暮と言えるでしょう。
ですが、時代の流れとして、これからは性的同意が必須になってきます。
しっかり性的同意に関する知識をつけておきましょう。
性的同意の3つの条件
性的同意を得るには、以下の3つの条件をクリアしている必要があります。
この条件をクリアしていないと、たとえ女性が口頭で「いいよ」と言っていても、性的同意を得たことにはなりません。
性的同意を得るための条件は、以下の3点。
①非強制性
②対等性
③非継続性
1つずつ見ていきましょう。
①非強制性
非強制とは、「ムリヤリではない」ということです。
では、ムリヤリな状態とはどんなものか?
たとえば、以下のような状態があります。
・鍵のかかった部屋に2人きり
・力づくで押さえつける
・脅す
②対等性
対等性が確保されていない状態でのイエスは、性的同意を得たとは言えません。
対等性が確保されているとは、以下のように言い換えることができます。
【対等性が確保されている状態】
…「断ったこと」が、断った側に悪影響や不利益を及ぼす可能性がない。
これだけだとわかりにくいと思うので、以下に「対等でない状態」の具体例をあげますね。
×上司と部下
→断ると、出世の道を断たれてしまうかもしれない。
×得意先のクライアントと請手
→断ると、仕事を振ってもらえなくなるかもしれない。
×教師と生徒
→断ると、内申点を下げられるかもしれない。
③非継続性
1回同意を得たからと言って、それが「永続的な同意の表明」とはなりません。
行為のたびに同意を取ることが必要です。
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って話ですが、個人的にはマッチングアプリの出会いなら条件を満たしているかなと。
「非継続性」は本人次第、「非強制性」があることも気をつけなければなりませんが「対等性」は確実に確保できますし、女性も恋人を探すという名目でデートに来てくれます。
なので、職場恋愛等と比べて、男女間の認識のミスマッチがかなり少ない出会い方だと言えます。

性的同意にあたらないもの
男性の勘違いで、「これはOKだよね?」と感じてしまう、「性的同意のようで性的同意にはあたらないもの」があります。
男性はポジティブな勘違いをしやすい生き物です。
たとえば、以下のようなものが、「性的同意のようで性的同意にはあたらないもの」に該当します。
【性的同意のようで性的同意にはあたらないもの】
・男女2人で家に泊まる
・エロい話で盛り上がる
・部屋の電気を消す
・女性が露出の多い服を着ている
・2人で一緒にお酒を飲んだ
性的同意が保護する3つの権利
そもそもなぜ性的同意を得る必要があるのかというと、以下の3つの権利を守るためです。
①身体的尊厳
②性的自己決定権
③性と生殖に関する健康・権利
1つずつ見ていきましょう。
①身体的尊厳
身体の尊厳を守る。
これは、身体を勝手に触らせない権利です。
女性はもちろんですが、男性であるあなたも、知らないオッサンから下半身を触られたら不快ですよね。
それと同じ感覚です。
②性的自己決定権
「性的自己決定権」は、「性行為をするかしないかは自分で決められる」という権利を表します。
③性と生殖に関する健康・権利
「性と生殖に関する健康・権利」とは、避妊するか否かを選べる権利と、性感染症のリスクを避ける権利のことを指します。
昨今の性的同意に関する意識の高まり
冒頭でも書きましたが、性的同意に関する意識は、昨今どんどん高まってきています。
#MeToo
2017年10月。
映画プロデューサーのハ―ヴェイ・ワインスタイン氏による数十年にわたるセクハラを米紙が告発しました。
以下のツイートで呼び掛けられたところ、多くの女性が同様の被害を告発します。
If you’ve been sexually harassed or assaulted write ‘me too’ as a reply to this tweet. pic.twitter.com/k2oeCiUf9n
— Alyssa Milano (@Alyssa_Milano) October 15, 2017
これが、最近の性的同意に関する意識が高まったきっかけです。
性的同意の取り方のポイント
AV男優の一徹さんは、著書『セックスのほんとう』で、性的同意について、以下のように書いていました。
でも、難しく考えなければ、要は「君とセックスしたい(なぜなら好きだから)」とちゃんと伝えて、「いいよ」と言われればいいわけです。
ダメと言われたらすぐに引き下がり、いいと言われたら楽しめばいい。
実はそれが、「誘い方」の最も大事なポイント。
未経験の男性にとっては、判断が難しいところですけどね。
誘い方のプロセスを事細かに解説している記事もありますので、よろしければご参考ください。
おわりに
この記事は、正直非モテな男性には見て欲しくない内容です。
どちらかと言えば、常に発情している性欲ゴリラみたいな人に、強引な口説き方を改めてもらうために作りました。
まだ女性経験がない人が読んでしまうと、行動力・勇気が削がれ、「挑戦しない言い訳」を作ってしまうような内容とも言えます。
ストッパーとして働いてしまうんですよね。
なので、そういうこれから恋愛という闘いに挑もうとしている人は、気にせず全力でいきましょう。
もちろん性的同意に関する最低限の知識をインプットしてもらった上で。
そして、「恋愛中毒」のナンパ師諸君は、性的同意の知識についてしっかりと抑えておくよーに。